4月22日に柴を沈めてからはや3ヶ月、7月22日に、「第二回 柴漬け体験イベント」を行いました。この3ヶ月間、どのようないきものが柴漬けに集まるかを水中観察により紹介してきました(柴漬けに集まるいきもの①、②、③)。水中ではいきものが観察されていたものの、柴漬けイベントが初めての試みだったため、柴を引き上げるまでは本当に魚がとれるか不安な面もありました。しかし、実際に柴を引き上げてみると、アミメハギ、メバル、キジハタ、ササノハベラなど、9種31個体と、実に様々な魚を採ることができました。魚の他にも、カニやヒトデなどの無脊椎動物を採ることができました。↑柴漬けで取れた魚や蟹たち。子どもたちには、広葉樹・針葉樹の柴にどんな魚がいたのかを観察してもらいました。また、捕まえた魚を用いて行動実験も行いました。↑実験の様子。魚を水槽の真ん中に、ミニチュアの柴を水槽の両端に置いて、魚がどちらの柴に隠れるか仕切りを外して観察しました。仕切りを外す前に、子どもたちには「魚がどのような行動をするのか」を予想してもらい、結果がどうだったのか、なぜそのような結果になったのかを考えてもらいました。↑仕切りを外したあとに広葉樹の柴に隠れるアミメハギ(左)と針葉樹の柴に隠れるササノハベラ(右)。魚種や大きさによってどの柴を好むか違っているかも?今回のイベントを通して、子どもたちは、山の恵みを活かして海の恵みをとれること、柴の種類によってとれるいきものの種類・量がちがうこと、いきもの観察が研究の第一歩になることを学びました。本イベントは京都新聞でも紹介されました(シバ漬けでカニやメバルを捕獲 魚の行方にわくわく、京大舞鶴水産実験所)。